レンタルサーバーの反応速度

ウェブサイトのSEO対策上から考えますと、レンタルサーバーの反応速度は速ければ速いほどよいです。スクリプトや広告が多数表示されていて、サイトの表示スピードが遅い場合、検索順位下落の要因になる可能性があります。

とはいえ、下落要因に占める割合からすると微々たるものですので、それほど心配することはありません。

表示に時間がかかっているサイトでも上位に表示されている例は多数ありますし、何よりも大切なのはコンテンツということになります。また、パソコンのcpuやメモリなどのハードの部分での性能が年々向上してきておりますので、大部分の訪問者にはストレスのない状況で読み込まれているはずです。

けれども、サーバーを乗り換えるだけで改善できるSEO対策になりますので、表示スピードが重い場合にはホスティングサービスを見直してみるとよいでしょう。

サイトの表示スピードを上げるには?

ホームページの表示速度については、概ね、ホスティングサービスのスペックに依存します。サーバー回線やディスクCPUなどの性能が高ければ高いほど、表示速度ははやくなると考えてよいでしょう。

そのような意味で、前提として高機能なサーバーをレンタルすることが必須の要素にはなりますが、一方でサイト運営者による改善によっても表示速度を向上させることができます。

以下のような対応をすることで表示速度を改善することが可能です。

①画像の容量を削減する

まずは、画像のファイルタイプを見直してみましょう。jpgやpng、bmpなどによって画像の容量が違ってきますが、写真画像でない場合はpngなどを利用するとよいかもしれません。

また、これは「ロスレス圧縮」と呼ばれているものですが、jpgやpngなどの画像を画質の劣化なしに容量を削減することができます。高画質の画像であったとしても、人間が識別できる能力には限界があり、あるレベルを超えてくると容量を食うだけで画像の美しさは感じられなくなります。

画像のロスレス圧縮をすることで、ファイル容量が大幅に削減できることがありますので、結果としてサイト表示スピードの向上につながるケースも多いです。

②キャッシュの保存期間を長くする

ブラウザがサイトを表示する際、スタイルシートなどの情報はキャッシュとして保存し、再度訪問した際にはそちらから読む込むケースが多いです。これにより、いちいちファイルデータを読み込む必要がなくなり、表示スピードがはやくなります。

けれども、このキャッシュの保存期間はサーバーによってまちまちですので、不必要に短くなっているケースも多いです。

あまりデザインの変更をしないサイトの場合、スタイルシートのキャッシュの保存期間を短くするようにして、再読み込みをしない形にしておくと表示スピードもはやくなることでしょう。

③スクリプトの読み込みを後回しにする

アクセス解析や広告など、外部サーバーからスクリプトを読み込む必要のあるプログラムは一番最後に置くようにします。

非同期にて読み込むものはこの必要はないですが、一般的なプログラムの場合、コンテンツの前半に置いておくと、そのプログラムの読み込みが完了するまでサイトの表示が停止してしまい、表示スピードが悪化してしまう可能性があります。

広告やアクセス解析など、後回しでもよいものについては、htmlソースの最後の箇所に設置しておくようにしましょう。

④スタイルシートインライン化する

一般的なスタイルシートの場合、外部スタイルシートを読み込む形で設定しているケースが多いです。

けれども、記述内容が少ないない場合、htmlファイルのhead部分にて、<style type="text/css"></script>内に直接記載してしまうことをおすすめします。

概ね、外部から読み込むソースの数を減らすということが、サイト表示スピードの向上のポイントといえるでしょう。

最適なレンタルサーバーの選び方

ウェブ作成の初心者の方がレンタルサーバーを契約する際には、インターネット上での比較サイトを参考にされることをおすすめします。当サイトにつきましては、ある程度のスペックのサーバーを選択してはいますが、実際に利用してみないとスピードについては分からない面も多いです。

これは利用しているユーザーがハードディスクを共有する形で利用しているため、同居人が負荷のかかるプログラムを多用している場合、その影響を受けてしまうからです。できるだけ、少人数のサービスを選択するとリスクは少なめですが、たいていは数百人規模での共有サーバーになりますので、何人かはそういう人もいるかもしれません。

一般的に高めの価格帯のホスティングサービスの場合、少人数制のことが多いですが、できるだけ、法人の顧客層の多いサービスを選択すると、同居するユーザーの質も高くなる傾向にあります。

ただ、インターネット接続速度については体感できるケースが多いと思いますので、このサイトは表示速度がはやいとか、遅いとかはアクセスした時点でおおよその見当が付くケースも多いです。あるいはFTP接続などでファイル転送をすることでも、たいていの場合は体感できるはずです。

実際に利用してみないとわからないケースも多いですので、口コミなども参考にするとよいでしょう。

IP分散の視点によるサーバー選び

レンタルサーバーを借りる目的でいえば、メインサイト運営のためにひとつだけレンタルするという方が多いと思います。けれども、ネット上の世界では、いわゆるSEO対策のために複数のサーバーをレンタルされる方も多く、これはIPアドレス分散などといわれているものになるわけです。

なぜ、IPアドレスを分散させてサーバーを借りなければならないかというと、複数のウェブサイトをバックリンクサイトとして運営する場合、同じサーバーからの被リンクはスパムと判定されてしまうことに原因があります。

むろん、このようなSEO対策は極めてグレーゾーンに近いものがあり、構築したサイト群で有用な情報を提供していなかったとすれば、スパム扱いになるといっても過言ではないでしょう。そのような意味では、SEO業者が主にIP分散ということをしているものの、一般のサイト運営者にとっては無縁な話ではあるのですが、自分でSEO対策をされる場合には重要なポイントといっても過言ではありません。

ただし、無意味なサイトの構築になりがちですので、IPアドレスを分散させる際にも、良質なコンテンツを構築するように心がけましょう。

サイト運営にはドメインも必要です

サイト運営はレンタルサーバーを借りるだけでは機能しません。ドメインもセットで用意しなければ、ウェブサイトを構築することができないわけです。ただ、サーバー側で用意されているデフォルトでのドメインを使用して運営することも可能です。

サーバー提供の場合、サブドメインを利用する形がほとんどですが、サブドメインの場合は無数に設定することができますので、運営会社側としてもそれほどの負担はかからないので、無料で使用することができます。

けれども、このサーバー提供のドメインを使用するケースがあまり多くはなく、たいていの場合、自分で独自ドメインを用意して利用しているケースがほとんどといえるでしょう。

ドメインの取得費用はそれほど高くはなく、comやnetドメインの場合は年間1,000円程度で利用することができます。jpやco.jpドメインの場合はある程度の価格がしますが、それでも数千円程度です。「ドメインの取得」と「サーバーのレンタル」は表裏一体を成すものですので、どちらもサイト運営には重要な要素となります。

また、最近では中古ドメインやオークションドメインを利用される方も多いです。まったくの新規でドメインを取得するのではなく、以前に利用されていたものを再取得する形で使うものです。この中古ドメインについては、高ページランク(グーグルが採用しているサイトの重要性を図る指標のこと)のものや、年代の古いものも多く使用され、SEO対策上、有利とされています。

価格としては数万円程度のものが多いですが、バックオーダーやオークションなど、取得するのには特殊な方法になるため、初心者には優良な中古ドメインを取得するのは難しいかもしれません。

CMSを設置するにはデータベースが必須の条件

ホームページ作成のソフトとしては、「ホームページビルダー」や「Dreamweaver」などの人気が高いですが、どちらも長所と短所があります。ビルダーは初心者でも簡単に作成できますが、検索エンジンに弱いといわれています。一方、DreamweaverはきれいなHTMLの出力が可能ですので、SEO対策に有利といわれているものの、どちらかといえば上級者向けのソフトですので、初心者には扱いが難しい面があります。

その点、CMSツールを利用すると、初心者でもブログ感覚で簡単にウェブサイトを構築できるので、CMSでサイトを作成される方が多くなってきています。

CMSのツールとしてはmovable typeやWordPressなどが有名ですが、どちらも個人は無料で利用できるものの、ホスティング環境とドメインが必要となってきます。また、このホスティング環境についても、Mysqlなどのデータベースが利用可能であることが必須の条件となってくるため注意が必要です。

格安レンタルサーバーのなかには、このデータベースを利用できないタイプがありますし、仮に利用できるとしても、サーバーの反応速度が重く、サイトの更新もままならないケースが多いですので、CMSでサイトを作成する際にはある程度のグレードのサーバーを借りることをおすすめ致します。

個人的な印象では、アクセスがあるたびに動的にページが出力されるWordPressよりも、静的なサイトを構築できるmovable typeの方が使いやすい印象があるのですが、世間一般での人気度でいえば、WordPressが1歩リードしている感じがしています。

実際に作成する手順についてですが、データベースの設定やサーバーへのソフトのインストールなどで、初心者の方でも半日もあれば、設定することができるはずです。また、ホスティングサービスによっては、自動インストールできるタイプもあります。

movable typeでブログを構築する実際の手順については、こちらのサイトを参照するなどして設置するとよいでしょう。

独自SSL対応がデファクトスタンダードの時代へ

ウェブサイトに独自SSL(Secure Sockets Layer)を導入し、URLを「HTTPSページ」で表示することがネットのデファクトスタンダードとなりつつあります。最近、グーグルが検索順位のランキング要素に加えると発表したことで、この流れはさらに本格化していくことでしょう。

ひと昔前まで、サイトにSSL通信を導入するのはショッピングサイトか企業サイトぐらいでしたので、個人で導入している人はそれほど多くはありませんでした。

けれども、最近はSNI(Server Name Indication)の技術が確立されてきたことで、一般の個人サイトでも導入されているケースが増えてきています。従来までは、IPアドレスベースでしか購入できなかったため、独自IPアドレスのレンタルサーバーが必要でしたが、SNI技術の普及により、共有サーバーでもSSLに対応することができるようになりました。

実際にこのSSLを導入する際、どのような手順になるのかというと大まかに分けて二通りの方法があります。

ひとつ目は自分でSSL証明書を取得し、持ち込み可のレンタルサーバーへインストールする方法です。この場合、レンタルサーバーがSSLの持ち込みを許可している必要がありますが、自分でインストールするのは難しい傾向にあります。

もう一つは、レンタルサーバー側で用意している独自SSLプランに申込みをするケースになりますが、たいていはこちらを利用して導入するケースが多いでしょう。

SNIで格安ブランドの場合ですと、年額数千円~というケースもあり、従来までのように、導入に数十万円のコスト負担がかかるというわけではありません。信頼性については、ドメイン認証や企業認証、あるいはEV認証によって実在性に関する信頼性の違いはあるものの、暗号化通信の技術については、どれを利用してもそれほどの違いはありません。

1部、フィーチャーホン端末への対応状況に差がありますが、PCサイトやスマホへの対応率はかなり向上してきております。今後、様々な格安SSLブランドが登場してくることも予想されており、今後、サイト運営におけるSSL対応は必須の要素になるといってもよいでしょう。

ただし、通信が暗号化されることのデメリットとして、サーバーの反応速度が落ちる点があげられます。これは技術上、仕方のないことではありますが、あまりに表示速度が落ちてしまった場合には、より高機能なレンタルサーバーへ移動しなくてはならないため、再度、導入費用がかかってしまうかもしれません。事前によくチェックしてから申し込むようにしましょう。

Javascriptは自分でコードを書く必要はない

ページを更新することなしにページ内の1部のみを動的に変更したい場合、Javascriptを利用することになりますが、この導入には敷居が高いイメージがあります。HTMLやCSSとは違い、論理的な思考が必要になりますので、プログラミング言語の習得をしなければ、導入できないだろうと考えている方も多いです。

けれども、Javascriptの共有ライブラリともいえる「jQuery」を利用すれば、コードを書く必要性はほとんどありません。利用しやすい形ですでに出来上がっているコードをそのまま使うことができますので、数行をコピペして自サイトに貼り付けるだけで誰でも簡単に利用できる仕組みになっています。

生のJavascriptを一から書くのは大変ですが、個別に利用しやすい形に出来上がっているコードを使えば、比較的簡単に自サイトにも導入できることでしょう。

ただし、実際のところ、このJavascriptを利用するメリットをあまり感じられないケースも多いかと思います。

例えば、トップページのブランディング画像として、右や左に画像を自動でスライダーさせるJavascriptはよく見かけますが、テキスト主体で記述した方が反応はよい傾向にあります。また、内容の薄いコンテンツの場合、見掛け倒し的なサイトになってしまうため、大手サイトではあまり使われていない傾向にあります。

コンテンツを動的に動かす必要がない場合は、動かさない方が滞在率はよいといえますが、ブランディングとして導入しているサイトも多いです。

ただ、最近はスマホ経由のアクセス数が多くなってきているため、ユーザビリティー的な面からJavascriptをサイト内に導入するケースも多くなってきました。今まではブランディングのために利用されていた方が多いと思いますが、今後は「ユーザビリティー」の視点から導入される方も多くなってくるものと予測しています。

その際、ネット上で無数に公開されている「jQuery」を利用すれば、比較的簡単に自分でもJavascriptを導入することが可能になります。