独自SSL対応がデファクトスタンダードの時代へ

ウェブサイトに独自SSL(Secure Sockets Layer)を導入し、URLを「HTTPSページ」で表示することがネットのデファクトスタンダードとなりつつあります。最近、グーグルが検索順位のランキング要素に加えると発表したことで、この流れはさらに本格化していくことでしょう。

ひと昔前まで、サイトにSSL通信を導入するのはショッピングサイトか企業サイトぐらいでしたので、個人で導入している人はそれほど多くはありませんでした。

けれども、最近はSNI(Server Name Indication)の技術が確立されてきたことで、一般の個人サイトでも導入されているケースが増えてきています。従来までは、IPアドレスベースでしか購入できなかったため、独自IPアドレスのレンタルサーバーが必要でしたが、SNI技術の普及により、共有サーバーでもSSLに対応することができるようになりました。

実際にこのSSLを導入する際、どのような手順になるのかというと大まかに分けて二通りの方法があります。

ひとつ目は自分でSSL証明書を取得し、持ち込み可のレンタルサーバーへインストールする方法です。この場合、レンタルサーバーがSSLの持ち込みを許可している必要がありますが、自分でインストールするのは難しい傾向にあります。

もう一つは、レンタルサーバー側で用意している独自SSLプランに申込みをするケースになりますが、たいていはこちらを利用して導入するケースが多いでしょう。

SNIで格安ブランドの場合ですと、年額数千円~というケースもあり、従来までのように、導入に数十万円のコスト負担がかかるというわけではありません。信頼性については、ドメイン認証や企業認証、あるいはEV認証によって実在性に関する信頼性の違いはあるものの、暗号化通信の技術については、どれを利用してもそれほどの違いはありません。

1部、フィーチャーホン端末への対応状況に差がありますが、PCサイトやスマホへの対応率はかなり向上してきております。今後、様々な格安SSLブランドが登場してくることも予想されており、今後、サイト運営におけるSSL対応は必須の要素になるといってもよいでしょう。

ただし、通信が暗号化されることのデメリットとして、サーバーの反応速度が落ちる点があげられます。これは技術上、仕方のないことではありますが、あまりに表示速度が落ちてしまった場合には、より高機能なレンタルサーバーへ移動しなくてはならないため、再度、導入費用がかかってしまうかもしれません。事前によくチェックしてから申し込むようにしましょう。